ふくらはぎの痛み(下腿コンパートメント症候群)

数週間、数ヶ月経ってもふくらはぎの痛みが取れないという方は「下腿コンパートメント症候群」の可能性があります。

とくにスポーツで走る動作を繰り返すような、ランナーやサッカー(フットサルも含む)をやっている方に多く発症しやすいことが多いです。

 

下腿(かたい)とは、膝から足首までのいわゆる「すね」と「ふくらはぎ」の部分のことをいいます。

 

 


  ※ 下腿(かたい)

 

 

下腿には、弁慶(べんけい)の泣き所といわれる「脛骨(けいこつ)」と、その隣の外側にある「腓骨(ひこつ)」という骨の2つあります。

足を動かすための筋肉が下腿には多くあり、その2つの骨を中心に筋肉の膜(筋膜)でつくられた4つの部屋が下腿には存在します。

この部屋のことを「コンパートメント(区画)」といいます。

下腿のコンパートメント(区画)の4つの部屋には、前にある前方コンパートメント(前方区画)、外側にある外側コンパートメント(外側区画)、後ろ側の浅い部分にある後方浅コンパートメント(後方浅区画)、後ろ側の深い部分にある後方深コンパートメント(後方深区画)があります(下記の図参照)。

 

 


※ 下腿を輪切りにした図

 

 

このコンパートメント(区画)の中には筋肉・神経・血管があるため、何らかの原因により、コンパートメント(区画)内に圧力が上がることによって、筋肉・神経・血管が圧迫され、ふくらはぎの痛み、足のしびれ、ふくらはぎの冷たい感じなどの症状が起きます。

これを「下腿コンパートメント症候群」といいます。

 

下腿コンパートメント症候群には、急性型慢性型があります。

急性型は、下腿の骨の骨折・ふくらはぎの肉離れや打撲などの外傷(がいしょう)により、コンパートメント(区画)内に出血(血腫 けっしゅ)が生じて急激に起きるもので、「ふくらはぎに力が入らない」または「足首がうごきづらい」といった神経の麻痺(まひ)を伴うことがあります。

また、骨折での固定のギプス、サポーターや包帯による強い圧迫などで起こることもあります。

慢性型は、スポーツによる長時間のランニング・ジョギング・ダッシュのオーバーユース(使い過ぎ)や疲労などにより、筋肉が大きく腫れて(腫大 しゅだい)コンパートメント(区画)内の圧力が上がって起こるものです。

慢性型の場合、休むと楽になりますが、また走り出すとふくらはぎの痛みが起こるといった特徴があります。

ちなみに、当院にお越しになる下腿コンパートメント症候群の患者様では、全て慢性型です。

 

症状は、ふくらはぎの痛みはもちろんですが、コンパートメント(区画)に圧力が上がっているため、ふくらはぎが太く腫れたようにみえます(下腿の膨隆(ぼうりゅう))。

評価(検査)で触ってみると、ふくらはぎに張りがあります。

 

当院での治療は、下腿のコンパートメント(区画)の圧力を下げるために鍼治療(はりちりょう)を行います。

これは、今までの治療の経験から一番最短の期間で改善される効果的な方法だからです!

もちろん鍼治療が苦手な方には、別の治療を行います。

 

最後に急性型は、放置してしまうとふくらはぎの筋肉の麻痺などの大きな後遺症(こういしょう)を残すことがありますので、早急に治療します。

ギプスやサポーターなどの強い圧迫でコンパートメント症候群の症状がでている場合は、圧迫を緩めたり、ギプス・サポーターをはずしたりすることを行います。

これはよくあることなんですが、圧迫が強くて辛いと思ったら絶対に我慢をしないでください!

圧迫の時間が多ければ多いほど、大きな後遺症を残す恐れがありますので、早急に対処しなければなりません!

また、下腿コンパートメント症候群が重症や慢性型で改善しない場合は、筋膜を切開(せっかい)するという手術を行うことがあります。

これは医療機関(病院)の先生と相談になります。

どちらにしてもしっかり治療をしていきましょう。

以上です。

参考にして頂ければと思います。

 

【八王子市めじろ台 はりきゅう整骨院イシイ】
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