便秘(べんぴ)

2015年のがんの死亡者数で男性3位、女性1位で非常に多い「大腸がん」、その大腸がんになるリスクとして「便秘(べんぴ)」があります。

2013年の国民生活基礎調査での便秘の自覚症状がある人の率は、男性が約33.1%、女性が約67%で、男女とも60歳以上になると増加し、女性では20歳代で増加しています。

症状の中でも非常に多い「便秘」について詳しくお話しさせて頂きます。

 

 

 

 

便秘とは、簡単にいいますと「便の排泄が困難な状態」なのですが、症状は患者様の主観によるため区分が難しく、明確な定義というものはありません。

しかし、日本では医学的に国際消化器病学会の「Rome Ⅲ の診断基準」というものが便秘の診断によく使われております。

どういうものかといいますと・・・

 

【便秘のRome Ⅲ の診断基準】

・ 4回に1回の頻度の排便で、いきむ(息をつめてお腹に力を入れる)
・ 4回に1回の頻度の排便で、便が塊(かたまり)であったり硬い
・ 4回に1回の頻度の排便で、便が残っている感覚がある(残便感)
・ 4回に1回の頻度の排便で、肛門や直腸に閉塞した感じがある(直腸肛門閉塞感)
・ 4回に1回の頻度の排便で、排便させるために手でお腹を押して介助をする(排便介助)
・ 排便の回数が週3回未満

※ 上記の中で2つの症状がある
※ 上記の症状が6ヶ月前から少なくとも3ヶ月で基準を満たす場合は「慢性の便秘」

 

これらが当てはまった場合、便秘ということになります。

しかし、これをご覧になって「何が何だかわからない!」と思っている方が多いでしょう。

つまり、一般的に「3日以上便が出ない」・「週に2回以下の排便」や、「排便が困難」・「便が硬い」・「排便するがすっきりしない」・「便が残っている感じ」などの症状がある場合、便秘といわれてます。

 

 

 

 

便秘には急性と慢性があり、消化管そのものの病気が原因で起こる「器質性(きしつせい)」と、消化管に異常がなく起こる「機能性(きのうせい)」、お薬が原因で起こる「薬剤性(やくざいせい)」などに分かれます。

器質性の便秘は、イレウス(腸閉塞)、大腸がん、大きいポリープ、出血、潰瘍などが原因で起こり緊急を要するため、医療機関(病院)での受診が必要となります。

薬剤性の便秘も薬が原因で便秘が起こっているので、その便秘になっているお薬を止めるか、医療機関(病院)の受診が必要となることもあります。

ほとんどの方の便秘は機能性の便秘で、過敏性腸症候群(かびんせいちょうしょうこうぐん)、不規則な生活習慣、ストレスなどによって起こるので、治療院での治療や生活スタイルの改善によって便秘が解消することができます。

以下、機能性の便秘についてお話しします。

 

機能性の便秘は、ストレスや食事内容などの生活習慣が原因となる「一過性の便秘」と、慢性の便秘で起こる「弛緩性(しかんせい)の便秘」・「けいれん性の便秘」・「直腸性(ちょくちょうせい)の便秘」に分かれます。

1つずつみていきましょう!

 

弛緩性の便秘は、便秘で悩む日本人のうち約2/3は、この弛緩性の便秘といわれています。

主に食事・食物繊維の摂取の不足、運動不足、加齢、出産の経験がある妊婦(経産婦)、横になって寝ている人に多い腹筋力の低下などが原因でおこります。

腸の刺激が不足となり、大腸の運動(蠕動運動)が低下することによって、その結果、腸の内容物が大腸に貯まったまま必要以上に水分が吸収され、小さい固い便がつくられます。

 

けいれん性の便秘は、内臓の感覚の過敏(強い腹痛など)を伴うこともあり、精神的ストレス、過敏性腸症候群(かびんせいちょうしょうこうぐん)の原因で、自律神経の失調により、大腸の下部(下行結腸~肛門)が過度にけいれん性の収縮をするため、大腸の下部の内にある膜が挟まり、内容物を送るのに時間がかかります。

便秘と下痢(げり)を繰り返すこともあり、うさぎの糞(ふん)のような小さな硬い便が特徴です。

 

直腸性の便秘は、多忙、環境の変化、プライバシーの欠如、痛み(痔など)、不規則な生活などにより便意が繰り返し抑制されたり(便意を我慢する)、下剤(げざい)や浣腸(かんちょう)を使い過ぎたりすことによって起こります。

これは、直腸の反射が抑えられて、直腸内に便が貯まっても便意を生じなくなるためであり、その結果、便が大腸に貯まる時間が長くなり、水分が吸収されて硬い便となります。

 

 

 

 

当院での便秘の治療は、自律神経を整えることを目的とした整体、便秘に効果的といわれているツボに針治療を行っています。

整体は背骨と骨盤を整えるような施術で、針はお腹まわりのツボと背中まわりのツボを刺激する治療を行います。

しかし、便秘は治療だけではなく、予防が最も大切になります。

便秘の予防法には、いろいろなものがありますが、代表的なものは以下のとおりになります↓

 

・ 食物繊維の摂取 (野菜、果物、海藻、穀物など)
・ 乳酸菌、善玉菌の摂取 (ヨーグルト、ヤクルトなど)
・ 水分の摂取 (野菜や果物のジュース・スープも効果的、お茶も効果的)
・ 脂肪の摂取 (過剰の脂肪摂取は無意味)
・ 十分な運動 (20~30分のウォーキングでもよし!)
・ 規則正しい排便時間 (便意を我慢しないようにする)

 

が代表的なものになります。

便秘にお悩みの方は、是非実践してみてください!

 

 

最後に、皆さんは便秘で死亡することがあると思いますか・・・?

実はあるんです!!

それは、便秘がひどくなると石みたいに便が硬くなります(stool impaction ストゥール・インパクション)。

そうなりますと、そこから大腸内に菌が繁殖し、最悪の場合、菌が全身の血液をめぐり敗血症(はいけつしょう)というショックになり、死亡してしまうことがあります。

とくに高齢者は注意が必要です。

また、大腸の内容物が容量いっぱいになりますと下痢を起こします(over flow diarrhea オーバー・フロー・ダイアリア)。

オーバー・フロー・ダイアリアを繰り返している人は、大腸がんのリスクが高まると最近の医学ではいわれております。

そういった意味では、便秘はしっかり治療・予防をしていくことが大事です!

 

これはある人が言っていた名言なんですが・・・

「便秘が解消されれば世界が変わる!」

いい言葉です!

しっかり生活習慣を見直していきましょう!

以上です。

参考にして頂ければと思います。

 

【八王子市めじろ台 はりきゅう整骨院イシイ】
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