





- Blog記事一覧 -めまい体操
当院ではめまい体操を実施しています。めまい体操のことを専門的に「前庭リハビリテーション」といいます。
まずはじめに、法律的に「前庭リハビリテーション」とはいえないため、以下からは「めまい体操」と書かせて頂きます。

めまい体操の前に「年齢とめまい」についてお話しさせて頂きます。
めまい症状には、回転性めまい、浮いたようなめまい(浮動性めまい)、身体が揺れるような不安定性めまいがあります。そのめまいが起こる理由の1つとして「加齢」が考えられています。
高齢になると内耳と筋肉、脳にバランス情報を伝える神経のすべてが衰えてきます。
米国における7000人を対象とした調査では、60~69歳で50%、80歳では85%の方のバランス機能が低下するという報告があります。詳しくいうと、三半規管は70歳以降で機能低下を起こします。
また、耳石器は50歳から加齢変化が始まり、小脳は50歳から衰え始めます。
45歳から眼は老眼になり、下半身の筋肉も30歳から年間0.6%以上減少し、60歳になると18%も減少しているという計算になります。
そこで必要となってくるのが「めまい体操」になります。

めまい体操とは、簡単にいいますと「平行感覚の訓練」のことです。
平行感覚を詳しくいうと、目(視刺激)・耳(頭部の運動による前庭刺激)・首(頚部の運動による前庭刺激)・足の裏(直立、歩行などによる深部感覚刺激)となります。
平行感覚の訓練には4つの体操があります。
この4つを繰り返し行うことで、三半規管、前庭神経系、脳の活性化を目指していき、めまいが起こりづらい体をつくっていきます(1回や2回だけやっても効果はでてきません)。
<料 金> めまい体操1回 3,300円(税込) ※ 2回目以降はご本人で実施して頂くか、来院希望の場合は相談

ここで質問です。
フィギュアスケートの選手がダブルアクセルやトリプルアクセルなどの回転技をしている時に目が回っていると思いますか?
もし目が回っていたら、次の演技ができないですよね。これは、目が回らないように訓練をしているからなんです。
言い換えると、フィギュアスケートの選手のような訓練はいらないにしても、一般の人も訓練をすれば目が回らないようになるということです。
すなわち、訓練をすればめまいは起きづらくなります。
ここからは医学的根拠のお話しになります。
めまいの実験で証明しているのが、「バラニーの回転椅子」を用いた回転後の眼のゆれ(眼振)の検査というもので、これは、頭部を前屈した状態で座り姿勢で目を開けたまま椅子に座り、椅子を回転させてから停止させた後の眼の揺れをみる検査です。
回転停止後には、半規管の慣性による内リンパの流動により、回転後眼振という回転中と逆向きの眼のゆれが出現します。
ところが、何度もこの検査を行っていると、先ほどの回転を伴うめまい感と眼のゆれを打ち消そうとします。この止めた後の眼のゆれが出にくくなる現象を「RD現象(レスポンス・ディクライン現象)」といいます。
医学的にバランスを司る小脳を介する前庭神経核の抑制が起こるためといわれています。
これが、めまい体操が効く根拠になります。

まず、めまいが軽快していく体のしくみを説明させて頂きます。
めまいとは、片側の三半規管の機能が低下することより、前庭神経核(バランスの神経の核)の機能の低下を起こします。すると、回転性めまいや目のゆれ(眼振)が出て、片側のバランス障害(前庭障害)を認めると、小脳が働き始め、バランス系(前庭系)の左右差を軽減するように働きます。
これを「小脳の中枢代償」といいます。
この小脳の中枢代償の働きを促すためには、いつまでも安静にして寝ているだけではめまいは良くなりません!
めまいで恐怖感、不安感があるのは仕方のないことだと思いますが、まずは無理のない範囲で少しづつ日常生活で行動をして、可能であればめまい体操を実施していければと思います。
