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スポーツでのケガの記事一覧
バレーボールで助走してジャンプをしながらボールを打つことをスパイク(アタックともいう)といいます。
スパイク動作にはおおまかに「助走 ⇒ ジャンプ動作 ⇒ スイング動作 ⇒ ジャンプ着地」の一連の動作があり、バレーボールでは繰り返しスパイク動作をするため、身体の故障を起こしやすいのは主にスイング動作とジャンプ着地になります。
この故障を起こしやすいスイング動作とジャンプ着地について解説していきます。
一般的にバレーボールのスパイク動作でのスイング動作には主に3つがあります。
最初にいっておきますが、どのスイングが良いかは利点と欠点があり、このスイングをしたほうが良いというものはありません。
それを頭に入れて頂き、1つずつスイング動作について解説していきます。
これから1つずつスイングの解説をしていきますが、全て右打ちの人を例として書いていきます。
ストレートアームスイングは、バックスイングからジャンプをして両手を同時に振り上げて、右肘を折りたたみながら右腕を引き、そこからボールをインパクトする(打つ)スイングになります(下記イラスト参照)。

日本ではバレーボールのスイング動作で一番多く使用されているのが、このストレートアームスイングになります。また、日本のバレーボール指導ではこのスイング動作を教えることが多くあります。
利点としては、身体の空中バランスが安定されやすくインパクトした瞬間にミート(手に平にしっかり当たる)しやすいこと、コースを狙って打ち分けしやすいこと、クイック攻撃のスパイクを打つ時に素早く打てることです。
欠点としては、このスイングは両手を上げているために身体を捻る動きが少なく(背骨の柔軟性が高ければ話しは別ですが)、打数が増えると腰を反る動作が繰り返されるため、とくに成長期の選手は腰椎分離症を起こしやすくなります。さらにいえば、必ずしもボールが良いトスが全て上がってくることはないため、タイミングがズレてスイングのフォームが乱れてしまい、腰に負担がかかってしまいます。また、レシーブ側からすればディグ(スパイクレシーブのこと)の時にコースが読みやすいスイングでもあります。
パフォーマンス的には素晴らしいスイング動作なのですが、スパイクを打ち過ぎると長期間のバレーボール休止を余儀なくさせてしまうケガになりやすいこともいえます。
バックスイングからジャンプをして両手を同時に振り上げるところまではストレートアームスイングと同じですが、そこから右の手の平を外側に向けて回しながらボールをインパクトするスイングになります(夏季イラスト参照)。

利点としては、ストレートアームスイングよりも腕を回すためスパイクの威力が上がりやすいこと、相手がレシーブ(ディグ)をする際に打った瞬間にコースが読みにくいスイングであること、身体の反り動作は少なく捻りの動きが入るためストレートアームスイングよりも腰の負担はかかりにくくなることです(打数を打てば腰の負担はかかってきます)。
欠点としては、慣れないとミートがしづらいこと、クイック攻撃の打つタイミングが遅れること(コースの打ち分けはしやすい)、慣れないとインパクトの瞬間にタイミングが合わず肘が下がりやすくなることです。
サーキュラーアームスイングは、バックスイングからジャンプをして左腕は上げながら右腕はぶん回してボールをインパクトするスイングになります(イラスト参照)。ジャンプサーブを打つ選手に多いスイングです。

利点としては、スパイクの威力がスイングの中で一番出やすいこと、相手がレシーブ(ディグ)をする際に打った瞬間にコースが読みにくいスイングであること、身体の捻りの動きがメインでスイングするため腰への負担が一番少ないことです(腰痛が少ないスイング)。
欠点としては、慣れないとミートしづらいこと、小・中学生には筋力的に習得が難しいスイングであること、慣れないとインパクト時に肘が下がりやすいことです。
スパイクの3つのスイングでの利点・欠点について説明させて頂きましたが、次はインパクト時の肘下がりフォームと前腕の回内+上腕の内旋フォームについて説明します。
3つのスイング動作で気をつけたいのが、インパクト時に肘が下がる(基本は肘を伸ばして打ちます)、あるいは前腕の回内+上腕の内旋でスパイクを繰り返し打ち続けていると、肩の障害に繋がることがあります。主な肩の障害としては、肩インピンジメント症候群、肩甲上神経障害になりやすく、高校生以上に発生することが多いのが特徴となります。
とくに、スパイク打数が多い選手はご注意ください。

スイング動作は以上で、次はジャンプ着地についてです。
スパイクでのジャンプ着地では、膝の障害が一番起こりやすくなります。とくに繰り返しの負荷の蓄積で起こりやすくなります。
気をつけたいのが、膝がつま先よりも内側に入ってしまうニーインでのジャンプ着地です。なぜ気をつけないといけないのかというと、ニーイン着地の繰り返しで負荷が蓄積されると膝前十字靭帯損傷を起こしてしまう可能性があるからです。もちろん、ジャンパー膝(膝蓋腱炎)を起こすこともありますが、膝前十字靭帯損傷は長期離脱(約10ヶ月)してしまうケガですので、一番注意が必要になります。
とくに、中学生以降の女子選手はニーイン着地になりやすい傾向にあるため、ジャンプ着地を修正していく必要があります(今回はジャンプ着地修正方法は省略させて頂きます)。

最後に、スパイク動作をする際に常に正しいスイング動作または正しいジャンプ着地を行うことは、ほぼ不可能といっていいでしょう。
なぜなら、練習でもゲーム(試合)でも常に良いトスが上がるとは限らないからです。悪いトスもしっかりスパイクしなければいけないので、そうなってくるとスパイクフォームは必ず崩れてきます。
様々なトレーニングはもちろん重要ですが、ケアも重要となってきます。
是非参考にして頂ければと思います。
スポーツ障害には主に2つの意味があります。
スポーツ外傷とスポーツ障害の2つあり、スポーツ外傷とは「ケガ」のことで骨折や捻挫など1回の外力で起こしてしまうものであり、スポーツ障害とは「故障」のことで繰り返しの外力または負荷の蓄積で起こしてしまうものをいいます。
子どものスポーツではどちらも起こりますが、とくに多い子どものスポーツ障害、すなわちスポーツ時の故障について書いていきます。
私は現在、小・中学生のバレーボールクラブチームのアスレティックトレーナーをしているということもあり、ここでいう子どもとは、主にスポーツをしている小学生・中学生についての内容なります。

子どもは様々な身体組織の成長をするのですが、スポーツ障害に関係するのが骨の成長です。小・中学生では男女ともに身長が一番伸びる時期ですので、身長が伸びるということは骨の長さが変化するということです。
大人の出来上がってしまっている骨と違って、子どもの骨は成長するために完全に骨化しているわけではなく、骨の両端に成長軟骨板(レントゲンでは骨端線といいます)というものがあり、骨が柔らかく大人の骨と比べて外力に弱い構造となっているのと、さらに骨が急激に成長すると、骨の端に付着している筋肉の成長スピードが追いついていかず、筋肉が骨に付着している部分が過剰に引っ張られてしまうため、子どもにスポーツ障害が起こりやすくなります。
もちろんそれだけではなく、一番は身体への負荷の蓄積です。スポーツの練習量の増加であったり、肥満などが要因となります。

子どもにスポーツ障害が多い理由として、骨の成長に関係することがお分かりになったと思います。
「骨の成長 = 身長の伸び」ということになりますので、そこで重要となるのがPHV年齢(Peak Height Velocity ピーク・ハイト・ベロシティ)というものになります。
【PHV年齢(Peak Height Velocity)とは】
身長の伸びが最も大きくなる時期のことで、つまり成長がピークに伸びる年齢のことをいいます。
PHV年齢には個人差がありますが、女子では平均11歳、男子では平均13歳といわれており、だいたいの平均目安年齢は存在します。ちなみに、この平均目安年齢より前にPHV年齢になった場合は早熟型、後になった場合は晩熟型とされています。
PHV年齢をさらに詳しく解説すると大変ですので、ここでは成長期のスポーツ障害はPHV年齢に発症しやすいという特徴を是非知っておいてください。

子どもの骨の両端には成長するために成長軟骨板(骨端線)というものがあり、ここに過剰な負荷がかかってくると、骨に筋肉が付着する部分が痛んだり、骨そのものが損傷しやすくなります。
代表的な疾患は以下になります。
などで、最も多いのは膝のお皿の下の痛みを訴えるオスグッド病になります。

小学生から中学生になった時に急に体が硬くなった経験を感じたことはありませんか?
人によると思いますが、骨が急成長していくと筋肉の成長スピードが追いついていかず、いわゆる筋肉というゴムが伸ばされたままの状態となり(筋肉の緊張が強い状態)、柔軟性が低下して体が硬くなります。また、先ほども書いたようにスポーツ障害にも繋がってしまうため、まず予防で大事なことは下半身のストレッチです。ストレッチは筋肉を伸ばすことですので、スポーツの練習後、お風呂上りは行うようにしましょう。
痛みの程度にもよりますが、スポーツ時にサポーターを装着してプレーしたり、痛みが強い場合は痛みが出るスポーツ動作の休止、プレーできないほどの強い痛みの場合はスポーツそのものを休止します。チーム状況によっても変わると思いますが、無理をさせないこほうがいいでしょう。
あとは、整形外科でリハビリ、整(接)骨院や整体などで施術やケアをしていくこともいいと思います。

以上です。最後までお読みいただきありがとうございます。